【O-36】発達遅滞児から同定されたNFIA遺伝子の新規ミスセンス変異のモデル生物を用いた解析
1)京都工芸繊維大学 応用生物学系
2)慶應義塾大学医学部 臨床遺伝学センター
3)青山学院大学 理工学部
4)京都大学医学部附属病院 小児科
5)東京都立小児総合医療センター 臨床遺伝科
6)慶應義塾大学病院 小児科
2)慶應義塾大学医学部 臨床遺伝学センター
3)青山学院大学 理工学部
4)京都大学医学部附属病院 小児科
5)東京都立小児総合医療センター 臨床遺伝科
6)慶應義塾大学病院 小児科
NFIA(Nuclear Factor 1 A-type)は、NFIファミリーに属する転写因子である。我々は、NFIA関連障害の典型的な表現型を有する2人の患者から、NFIA遺伝子におけるp.Lys125Glu(K125E)ミスセンス変異を発見し、この変異がNFIA機能に影響するのかを複数のモデル系で解析した。ショウジョウバエでは、野生型のヒトNFIAを眼/触覚ディスクに発現させると、触覚から脚への運命転換が生じたが、NFIAK125Eでは異常がなかった。 ゼブラフィッシュでは、野生型もしくはK125EのヒトNFIAのmRNAをnfia欠損胚に注入した。野生型は脳梁形成不全を救済したが、NFIAK125Eでは救済できなかった。さらに、NFIAK125Eは用量依存的なHES1プロモーターの活性抑制効果を示さなかった。これらの結果から、NFIAK125Eは機能喪失型変異であると結論づけた。我々の解析法は、症例数の少ない遺伝病の原因遺伝子の同定に有利であると考える。