【O-32】液胞(H+)-ATPアーゼのサブユニットをコードするATP6V0A1は、ヒトとマウスの脳の発達に不可欠である
1)浜松医科大学 医学部 医学科 医化学講座
2)昭和大学 医学部 小児科
3)浜松医科大学 医学部 医学科 神経生理学講座
4)国立病院機構西新潟中央病院 神経小児科
5)野村芳子小児神経学クリニック
6)瀬川記念小児神経学クリニック
7)岐阜大学 医学部 小児科
8)筑波大学寄附講座(茨城県小児地域医療教育ステーション)
9)浜松医科大学 光尖端医学教育研究センター 動物実験施設
10)横浜市立大学 大学院医学研究科 遺伝学
2)昭和大学 医学部 小児科
3)浜松医科大学 医学部 医学科 神経生理学講座
4)国立病院機構西新潟中央病院 神経小児科
5)野村芳子小児神経学クリニック
6)瀬川記念小児神経学クリニック
7)岐阜大学 医学部 小児科
8)筑波大学寄附講座(茨城県小児地域医療教育ステーション)
9)浜松医科大学 光尖端医学教育研究センター 動物実験施設
10)横浜市立大学 大学院医学研究科 遺伝学
液胞内H+-ATPase(V-ATPase)は、リソソームやシナプス小胞などのオルガネラを酸性化する。ATP6V0A1はV-ATPaseのサブユニットをコードする。発達障害とてんかんを併発した4人の患者において、2人の患者にはATP6V0A1のde novoバリアント(R741Q)が、残りの2人の患者には両アレル性バリアントが同定された。3つのミスセンスATP6V0A1変異体を発現する細胞株では、リソソームの酸性化が著しく損なわれていた。ヒトのR741Q変異体(Atp6v0a1R741Q)とA512P変異体(Atp6v0a1A512P)を保有するホモ接合の変異マウスは、それぞれ胚性致死と生後早期死亡を示した。 Atp6v0a1A512P/A512P マウスの脳では、細胞死を引き起こすリソソーム機能障害、オートファジーの障害、mTorシグナルの減少、シナプス小胞のグルタミン酸含有量の減少が観察された。これらの結果から、ATP6V0A1/ATP6v0a1がヒトとマウスの脳の発達に不可欠な役割を果たしていることが明らかになった。