【O-30】凝集抑止活性を指標とした複合ヘテロ接合型CLN6病の発症メカニズム検討
1)徳島大学大学院 薬科学教育部 薬学専攻
2)徳島大学大学院 医歯薬学研究部
2)徳島大学大学院 医歯薬学研究部
【目的】CLN6病はCLN6遺伝子を原因遺伝子とする常染色体劣性遺伝性疾患であり、後期乳児期にてんかん発作、運動機能障害などを呈する。本研究は、CLN6が持つ「タンパク質凝集体の形成を防ぐ活性(凝集抑止活性)」を指標とし、既報のCLN6変異により疾患が発症するメカニズムを検討した。【方法】CLN6病で最も頻度の高いP299L変異体とともに報告されている132fsX変異体を細胞株で発現させ、それぞれの活性と、共発現させたときの活性を評価した。本研究を実施するにあたり、所属機関の遺伝子組み換え生物等実験安全委員会の承認を得ている。【結果と考察】凝集抑止活性を持つP299L変異体は同活性を持たない132fsX変異体と共発現させると活性を喪失した。一方、野生型と132fsX変異体を共発現しても活性を保持したことから、132fsX変異体は対となるCLN6のC末端領域の変異を認識していると考えられた。