【O-16】白血病抑制因子のマウス胎盤栄養膜細胞におけるプロピオメラノコルチン誘導作用機構の解明
1)Department of Obstetrics, The First Hospital of China Medical University
2)Department of Obstetrics, The First Hospital of China Medical University
3)金沢医科大学看護学部医科学
4)金沢医科大学一般教育機構生物学
2)Department of Obstetrics, The First Hospital of China Medical University
3)金沢医科大学看護学部医科学
4)金沢医科大学一般教育機構生物学
我々は、白血病抑制因子(LIF)が胎盤栄養膜細胞から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を誘導することを報告したが、詳細なメカニズムは不明であった。今回、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)の関与に注目して研究を行った。LIFを妊娠13.5日の母獣に腹腔内投与したところ、胎盤CRHレベルの上昇が認められた。マウス栄養膜幹細胞を用いて解析した結果、LIFによって誘導されるPomcの発現はCRH/CRHR1経路を阻害することで抑制された。一方、LIFによるACTHの分泌誘導は、JAK/STAT3経路の阻害によって抑制された。したがって、LIFはCRH/CRHR1経路を介して間接的に胎盤Pomcの発現を誘導し、胎盤ACTHの分泌はJAK/STAT3経路を介して直接LIFにより誘導されることが明らかになった。全ての動物実験は、金沢医科大学動物実験委員会の承認を得て実施された。