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【O-9】ネオニコチノイド系農薬クロチアニジンのマウス母乳中移行量に関する定量的評価
1)神戸大学大学院 農学研究科 応用動物学講座 動物分子形態学
2)神戸大学大学院 農学研究科 応用動物学講座 組織生理学
3)北海道大学大学院 獣医学研究院 毒性学
4)北海道大学大学院 獣医学研究院 トランスレーショナルリサーチ推進室
5)富山大学 研究推進機構分子・構造解析施設
2)神戸大学大学院 農学研究科 応用動物学講座 組織生理学
3)北海道大学大学院 獣医学研究院 毒性学
4)北海道大学大学院 獣医学研究院 トランスレーショナルリサーチ推進室
5)富山大学 研究推進機構分子・構造解析施設
ネオニコチノイド系農薬（NN）は胎子・授乳期曝露により神経行動学的影響を及ぼすことが報告されているが，母乳への経時的な移行量は明らかではない．本研究ではNNの一種，クロチアニジン（CLO）を分娩後10日の母獣マウス（ICR）に単回経口投与（6.5 mg/kg：農薬評価書の無毒性量の1/10量）し，経時的に母乳および母体血を採取後，CLOおよびその代謝産物をLC－MS/MSを用いて定量した．投与1時間後には母乳からCLOおよび代謝産物desmethyl－CLO（dm－CLO）が検出され，母乳中濃度は血中と比較して1.6倍高かった．また，母乳中のCLO濃度は1時間後，dm－CLO濃度は3時間後に最高値となり，その後経時的に低下した．以上より，CLOは母体で代謝され母乳へと極めて迅速に移行し濃縮されることを定量的に初めて明らかにした．母乳中濃度は血中と比べ高濃度であることから授乳期影響が懸念される．
