【SP-5(O-38)】系統差に着目した過剰肋骨のホメオボックス遺伝子を中心とした遺伝学的解析
1)奥羽大学 薬学部
2)東京国際大学 医療健康学部
3)国立医薬品食品衛生研究所 毒性部
2)東京国際大学 医療健康学部
3)国立医薬品食品衛生研究所 毒性部
過剰肋骨は発生毒性試験で胎児に観察される骨格所見であるが、その成因は不明であり安全性評価の課題となっている。これまで我々はSD系ラットへの5FC投与による薬剤誘発性過剰肋骨モデルラットを構築し、ホメオボックス(Hox)遺伝子の関与およびin vitro実験により細胞毒性に依らないHoxの直接制御を報告してきた(第58-60回大会、Kumamoto et al., FTS, 2020)。しかし、自然発生性との違いは不明であることから、過剰肋骨の自然発生が多いラット系統(Wistar hannover; BrlHan:WIST@(GALAS))と少ない系統(Sprague-Dawley; Crl:CD(SD))の関連するHox群をDNAシーケンスを用いて比較検討し、Hoxa9 exon1とその前方領域に顕著な差を認め、特に複数のHoxの発現制御を介し中軸後方化を司る特定のmiRNAに過剰肋骨発現率と一致する高率の変異を見出した。それに関連するHox mRNA変動とともに報告する。