【O-55】遺伝子パネル検査を用いた顎顔面領域における先天異常の原因遺伝子探索
1)大阪大学 大学院 歯学研究科 顎顔面口腔矯正学教室
2)大阪大学歯学部附属病院 矯正科
2)大阪大学歯学部附属病院 矯正科
健康な口腔環境の維持には、幼少期からの環境育成が重要であるが、大きな障壁となる疾患が存在する。代表例として多数歯先天性欠如や非症候群性原発性萌出不全(PFE)、象牙質形成不全(DI)などがある。そこでこれらの疾患の変異遺伝子のバリエーションを調査することを目的に、パネルシークエンスを行った。大阪大学歯学部附属病院矯正科にて、5から13歯の先天欠如、PFE、DIのいずれかを有し、同意を得た患者本人および家族を含む20例を解析した。遺伝子パネルは既に上記疾患の原因として報告のある遺伝子を含めた合計42遺伝子で構成した。PFE、DIの家族症例はそれぞれPTH1R、DSPPの1塩基ミスセンスバリアントを特定した。また多数歯先天性欠如11症例のうち、7症例は1つの遺伝子変異を特定した。