【O-47】SETおよびSPTAN1を含む9q34.11欠失症候群は知的障害と特徴的顔貌を示す
1)神奈川県立こども医療センター 遺伝科
2)神奈川県立こども医療センター 臨床研究所
2)神奈川県立こども医療センター 臨床研究所
9q34.11欠失症候群は,ENG,STXBP1,SPTAN1,SET,TOR1Aなどの量感受性遺伝子のハプロ不全(HI)で発症し、てんかん性脳症,遺伝性出血性毛細血管拡張症,知的障害を特徴とする。今回、9q34.11に2.0 Mbの欠失を持つ男児の臨床像をまとめた。施設内倫理承認を経て保護者の承諾書を得たのちに解析を進めた。欠失範囲にはSTXBP1を含まず、欠失範囲内で%HI<10はSPTAN1とSETのみであった。SETは、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ阻害剤複合体の構成要素で、その機能喪失変異は知的障害をもたらすことが報告されている。SETのHIは、特徴的な顔貌を持つ新しい症候群と考えられる。