【O-25】有毛動物に最適化した迅速全身骨染色法(RAP-B/HR)によるマウス関節病変の描出
1)金沢医科大学 医学部 解剖学1
2)金沢リハビリテーションアカデミー 理学療法学科
3)金沢医科大学 医科学
2)金沢リハビリテーションアカデミー 理学療法学科
3)金沢医科大学 医科学
我々が開発した有毛動物の骨染色法(RAP-B/HR; Sci Rep, 2021)によりマウスの関節病変の観察を行い、その有用性を検証した。コラーゲン誘発関節炎マウスを深麻酔下で4%PFA灌流固定し、RAP-B/HR骨染色標本を作製した。この標本を波長Ex559-585/Em600-690nmで蛍光ズーム顕微鏡にて観察すると、骨の融合や関節裂隙の狭小化、骨びらんや骨棘など微細な骨病変が描出された。手根部や中手指節関節背側部では微小な遊離骨(68~95 μm)が複数描出された。Ex450-490/Em500-550nmとの2-channel蛍光観察では、関節周囲に認められた遊離骨と屈筋腱との位置関係が明瞭に描出された。よってRAP-B/HR骨染色標本の蛍光ズーム顕微鏡観察は微細な骨病変の描出に有用であることが明らかとなった。本研究は金沢医科大学動物実験委員会の承認を得た実施したものである。