【O-4】妊娠20日ラット母動物の血清中甲状腺ホルモン濃度及び胎児の肛門生殖突起間距離の背景データ
株式会社化合物安全性研究所
ラット母動物の甲状腺ホルモン及び胎児の肛門生殖突起間距離(AGD)の評価が,潜在的な内分泌かく乱作用の検出力を高めるために,OECD TG No. 414(出生前発生毒性試験)に追加された.甲状腺ホルモンは哺乳類の初期発生において神経細胞の分化と増殖に重要であり,ヒトでは妊娠中の母親のT4濃度の僅かな低下が子供の神経発達に悪影響を与える可能性があるとされる.他方,胎児のAGDは子宮内アンドロゲン作用の鋭敏な指標とされる.我々は,これらの指標について背景データを収集した.Crl:CD(SD)雌ラットの妊娠20日の午前に,イソフルラン麻酔下で腹部大動脈より採血し,母動物の血清中T3及びT4濃度を市販キットによるELISA法で測定した.胎児のAGDを,ノギスで計測した.測定単位(4-5単位,6-24匹/単位)毎に,ホルモン濃度とAGDの平均,最小値及び最大値を算出し,データを集積した.