【O-2】ウサギを用いたサリドマイド経口投与による催奇形作用確認
1)株式会社ボゾリサーチセンター 御殿場研究所 毒性第1部
2)株式会社ボゾリサーチセンター つくば研究所 分析研究部門
3)昭和薬科大学 薬物動態研究室
4)国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部
2)株式会社ボゾリサーチセンター つくば研究所 分析研究部門
3)昭和薬科大学 薬物動態研究室
4)国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 毒性部
医薬品の適正使用に向け、雄性生殖を介した新規発生毒性試験法の開発に着手しており、その端緒として、既知の催奇形性条件下によるthalidomideの影響を確認することにより、陽性対照物質としての用量検討を実施した。NZW系妊娠ウサギ4例に250 mg/kg体重のthalidomideを妊娠9~13日に経口投与し、妊娠28日に帝王切開した。 母動物1例に体重減少が認められ、その腹では全胚死亡であった。胎児外表には短鼻、眼球突出、屈曲肢、欠指が、他方、内臓異常として動脈管狭窄、肺動脈幹狭窄、騎乗大動脈などが、さらに骨格異常としては、鼻骨癒合、顎間骨癒合、脛骨の欠損・短小、前肢指節骨欠損などが認められた。得られた結果は既報と概ね一致しており、投与条件検討上、催奇形性が確認できた。この用量を基準として、雄性ウサギを用い、thalidomideおよび主代謝物の血中および精液中濃度動態を検討する予定である。