【S4-3】インビトロ発達神経毒性評価法の現状と今後の課題
国立医薬品食品衛生研究所
近年、自閉症スペクトラム障害・注意欠陥多動性障害など発達障害の子供が増加することが社会問題となっている。その原因の一つとして、胎生期の中枢神経系の発達に対する化学物質の影響が懸念されている。DNTガイドラインは妊娠動物を用いて化学物質の評価をしているが、コストや時間、多くの動物が必要となるため、動物実験代替法の観点からDNTが懸念される化学物質をメカニズムベースに評価可能なインビトロ評価法が議論されている。
特に、ヒトiPS細胞は神経発生過程をカバーしているため、インビトロ DNT試験法に活用できることが想定され、現在、DNTガイダンスの議論が進行中である。我々はヒトiPS細胞の分化能およびヒトiPS細胞由来神経細胞のネットワーク活動評価できるMEAアッセイなどを用いてDNTが懸念される化合物のインビトロ評価を行うとともに、DNTガイダンスの専門家会議に参加している。
さらに、臨床において、母体における甲状腺機能低下は子供の脳や発達に影響を与えることが知られているため、甲状腺ホルモンの影響を加味したインビトロ評価法の開発が期待される。
本シンポジウムでは、インビトロDNT試験法の現状と今後の課題について議論したい。
特に、ヒトiPS細胞は神経発生過程をカバーしているため、インビトロ DNT試験法に活用できることが想定され、現在、DNTガイダンスの議論が進行中である。我々はヒトiPS細胞の分化能およびヒトiPS細胞由来神経細胞のネットワーク活動評価できるMEAアッセイなどを用いてDNTが懸念される化合物のインビトロ評価を行うとともに、DNTガイダンスの専門家会議に参加している。
さらに、臨床において、母体における甲状腺機能低下は子供の脳や発達に影響を与えることが知られているため、甲状腺ホルモンの影響を加味したインビトロ評価法の開発が期待される。
本シンポジウムでは、インビトロDNT試験法の現状と今後の課題について議論したい。