【S3-4】ドンペリドンの生殖発生毒性試験成績
第一三共株式会社 ワクチン研究所
日本で悪心、嘔吐、食欲不振などの消化器症状に広く使われているドンペリドンは添付文書では「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと」となっている。その根拠として「動物実験(ラット)で骨格、内臓異常等の催奇形性が報告されている」と記載されている。しかし、最近、国立成育医療研究センターから、大規模な症例データベースを分析した結果、ドンペリドンには胎児リスクの増加には関連しないとのニュースリリースが行われた。
ドンペリドンの生殖発生毒性試験の一部として、マウス、ラット、ウサギの経口投与による胎児の器官形成期投与試験およびラットの腹腔内投与およびウサギの静脈内投与による胎児の器官形成期投与試験が1980年以前に実施されている。いまより40年以上前であり、その当時の生殖発生毒性試験法ガイドラインおよび添付文書記載要領は現在のものとは異なる。日本では過去のサリドマイド禍の経験から、催奇形性評価に関して以前は医薬品そのもののハザード評価の傾向が強かったが、近年、ガイドラインも添付文書記載要領も国際的な調和が進められ、暴露を考慮したヒトにおけるリスク評価にシフトしてきている。
今回、現在のガイドラインおよび記載要領を基にした視点から、あらためてドンペリドンの生殖発生毒性試験成績を評価してみたい。
ドンペリドンの生殖発生毒性試験の一部として、マウス、ラット、ウサギの経口投与による胎児の器官形成期投与試験およびラットの腹腔内投与およびウサギの静脈内投与による胎児の器官形成期投与試験が1980年以前に実施されている。いまより40年以上前であり、その当時の生殖発生毒性試験法ガイドラインおよび添付文書記載要領は現在のものとは異なる。日本では過去のサリドマイド禍の経験から、催奇形性評価に関して以前は医薬品そのもののハザード評価の傾向が強かったが、近年、ガイドラインも添付文書記載要領も国際的な調和が進められ、暴露を考慮したヒトにおけるリスク評価にシフトしてきている。
今回、現在のガイドラインおよび記載要領を基にした視点から、あらためてドンペリドンの生殖発生毒性試験成績を評価してみたい。